「あわい」の比較文化研究 リサーチコア
フレデリック・アイ=トゥアティ講演会「ノンヒューマンの劇場:人間と非人間が舞台の上で出会う時」
フレデリック・アイ=トゥアティ講演会
ノンヒューマンの劇場: 人間と非人間が舞台の上で出会う時
2025年6月2日(月) 18:00 - 20:00 | 東京都立大学南大沢キャンパス1号館110教室
参加無料・予約不要 ※使用言語:フランス語(通訳付)・日本語
講演者:フレデリック・アイ=トゥアティ(科学史家、演出家) 通訳:平野暁人(翻訳家)
司会:西山雄二(東京都立大学教授、20世紀フランス思想、文学)
コメント:越智雄磨(東京都立大学准教授、舞台芸術研究、身体論)
清水さやか(東京都立大学准教授、20世紀フランス語文学)
主催:JSPS科研費 22K13018「パリ・オペラ座バレエにおける『民主化』の動向」(研究代表者:越智雄磨)
協力:東京日仏学院、東京都立大学「「あわい」の比較文化研究・リサーチコア」
科学×哲学×演劇の新しい対話
この講演では、演出家・科学史家のフレデリック・アイ=トゥアティが、科学、哲学、演劇の観点を交差させながら人間と地球との新たな関係について考察します。長年フランスの思想家ブルーノ・ラトゥールと協働し、近年ではエマヌエーレ・コッチャとも共同作業を行うフレデリック・アイ=トゥアティは、科学・哲学の視点から注目される非人間的な存在の芸術的表現を探求しています。
彼女は、演劇の表象空間は空虚ではなく、人間以外の存在で満たされていると考える視座が持つ可能性について語ります。ルネサンス期の「テアトルム・ナチュラエ」や18世紀から19世紀に重視された「自然のスペクタクル」などの「自然」の表象の歴史的検討を通じて、人間と非人間を同じ空間に共存させる現代の演劇の姿と独自性が浮かび上がってくるでしょう。ラトゥールとの共作『トリロジー・テルレストル(地球三部作)』や地球のサイクルを人間の身体を通じて描く『地球の舞踏会』、現在制作中のAIをテーマにした最新作などの紹介を通じて、人間と地球の関係を巡る先端的な思想と表現に触れられる一夜となるはずです。
講演者プロフィール
フレデリック・アイ=トゥアティ(Frédérique Aït-Touati)
パリ在住の演出家・科学史家。フランス国立科学研究センター(CNRS)研究員。科学・芸術・哲学の交差点を探求し、演劇を実験の場として活用している。エコール・ノルマル・シュペリユールおよびケンブリッジ大学で学び、2004年に自身のカンパニー「Zone Critique」を設立。ケンブリッジ大学で教鞭を執ったのちフランスに戻り、ブルーノ・ラトゥールとの協働による『トリロジー・テルレストル(地球三部作)』や、200人の学生とともに気候変動に関する交渉を提案する『交渉の劇場』など、数多くの作品・プロジェクトを手がけている。
開催概要
日時:2025年6月2日(月)18:00〜20:00
会場:東京都立大学南大沢キャンパス1号館110教室
■京王線相模原線「南大沢」駅下車 改札口から徒歩約5分
※改札口を出て右手に緑に囲まれたキャンパスが見えます。
参加費:無料
予約不要 ※使用言語:フランス語(通訳付)・日本語