メインコンテンツにスキップ

気候学国際研究センター

学術的背景

日本におけるシンクタンクのみならず、アジア諸国における気候研究をリードする拠点へ

研究センター長 松本 淳
研究センター長 松本 淳
東京都立大学 都市環境科学研究科
地理環境学域 教授
博士(理学)

本研究センターは2015年7月に設置された。地球温暖化と都市気候は、人間活動が原因で引き起こされ、喫緊な解決が求められている問題である。複雑なアジアモンスーンシステムの影響下にある我が国においては、アジアモンスーンの構造や変動を理解するために多くの努力が必要である。地球温暖化・アジアモンスーンの変化と都市気候の影響を受けた気候の形成メカニズムを解明し、豪雨や猛暑日の発生を的確に予測して被害を最小限に抑える方策を解明することが必要である。

本学では、2006年からアジアモンスーンに関する国際共同研究「モンスーンアジア水文気候研究計画」推進の中核的な役割を果たすと同時に、公益財団法人東京都環境公社東京都環境科学研究所との連携研究など、様々な都市気候研究を行なってきた。また2013年に開催されたIGU(国際地理学連合)京都会議や、毎年開催されるAOGS(アジア・大洋州地球科学会)においてセッションを主宰し、多くの研究成果を発表するなど、人的交流を含む国内外との強力な研究協力体制を構築している。

地球温暖化が進むなか、アジアモンスーン地域に位置する我が国において、豪雨や猛暑日など社会的・人的被害が生じる原因となる極端気象現象が、将来どのように発生するのかを予測することは喫緊の研究課題である。特に大都市における地球温暖化と都市気候の影響を受けた気候の形成メカニズムを解明し、豪雨や猛暑日の発生を的確に予測して被害を最小限に抑える方策を解明することが必要である。また、局地的な都市気候と、より広大なスケールでのアジアモンスーンとの関係を解明することも重要なテーマとなっている。