言語の脳遺伝学リサーチコア
学術的背景
言語・脳・遺伝子の統合的研究で、次世代人材育成のための言語と心の脳科学研究プロジェクトを推進
研究センター長 岡部 卓
東京都立大学大学院
人文科学研究科 社会行動学専攻
社会福祉学教室 社会学修士
東京都立大学大学院
人文科学研究科 社会行動学専攻
社会福祉学教室 社会学修士
言語はヒトにしかない高次の認知脳機能のひとつであり、遺伝的に規定された属性である。言語機能の研究は、近年目覚ましい発展を遂げている。その研究テーマも、従来の理論言語学という限られた範囲に留まらず、言語脳科学や生物言語学、ゲノム科学等の関連分野を巻き込んで急速に広がりつつある。これからの言語機能の研究には、関連する様々な分野の間で、研究交流や緊密な連携が不可欠な状況になってきている。
そうした状況に対応すべく開設された本研究センターは、「言語理論研究」「脳機能計測研究」「遺伝子研究」「認知・学習研究」の主に学内メンバーからなる4つのチームに、東京都医学総合研究所と連携した「青春期コホート研究グループ」を加えた5つのグループからなり、「言語・脳・遺伝子」を生命科学の枠組みで統合的に扱う世界初の、さらには規模の点でも研究実績の点でも国際的にレベルの高い唯一無二の研究拠点となっている。
本研究センターは、言語・認知と脳、及び遺伝子に関連した研究を進めている人材を多く有しており、脳科学とゲノム科学という異なるアプローチから言語機能に関係した研究を連携・集結させ、一段と高い研究成果を生み出すことを最大の目的としている。昨年3月に開催したキックオフシンポジウムでは、そうしたセンターの特徴を活かし、言語・脳・遺伝子それぞれの分野の第一線で活躍する研究者を招いて、言語科学、脳科学、遺伝学、それぞれの立場から先駆的な研究内容についての講演を行った。