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言語の脳遺伝学リサーチコア

センターの先進性

本研究センターでは東京都医学総合研究所が実施している「東京ティーンコホートプロジェクト」の一環として、世田谷区、三鷹市、調布市に住む十代の子どもと保護者に対して言語に関する調査を行っている。その調査にあたっては、言語理論研究グループと脳機能計測研究グループが中心となり、文法知識を中心とした言語機能に関するアンケートを作成し、言語機能と心身の発達、社会経済的要因との関係を解析するほか、言語機能を含めた項目と脳画像を主とする生物学的パラメータの相関分析を実施し、精神機能、言語機能の生物学的基盤を明らかにする研究を行っている。

また、英語学習における脳活動をテーマに、小学生約500人を対象として光による脳機能イメージング法、光トポグラフィを用いて英語復唱時の脳活動について調べた結果、学習が進んで習熟度が向上するにつれて男女間で脳活動に顕著な違いが現れることが明らかになり、論文として発表した(Sugiura et al., 2015)。この男女差は、英語学習におけるストラテジーの違いを反映している可能性を示しており、将来的には小学校における効果的な英語学習法の開発につながることが期待されている。