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ソーシャルビッグデータ研究センター

学術的背景

ソーシャルビッグデータの汎用的な理論とモデル化の仕組みを構築し、ビッグデータ分野のさらなる進化に寄与

研究センター長 石川 博
研究センター長 石川 博
東京都立大学
システムデザイン研究科
情報通信システム学域
教授 博士(理学)

重要な知的資源として注目されるビッグデータには、ソーシャルメディア由来のデータ(ソーシャルデータ)と実世界由来の観測データ(実世界データ)がある。これらを関連させて分析することで新たな価値が発見でき、利用者の行動分析・予測、施設・社会インフラの最適化・利便性向上などを通して、その結果を観光や防災のような重要な分野で利用できる。こうしたデータと分析行為を合わせてソーシャルビッグデータと呼ぶ。

ソーシャルビッグデータは通常、位置情報、時間情報、意味情報のすべて、または一部を持つ。例えば、ソーシャルデータは明示的な意味(コンテンツやタグ)を持ち得るが、実世界データは潜在的な意味しか持たない。一方、時間情報はデータに存在し、位置情報もGPSの発達で多くの場合はデータに存在する。ソーシャルビッグデータは有用性があるが、しかし現状ではその分析可視化には重要な課題もある。

本研究センターでは、これまで十分に研究されてこなかったソーシャルビッグデータに関する汎用的な理論とモデル化の仕組みを構築していくため、①時間・空間・意味情報の分析可視化基盤、②ソーシャルデータからの情報抽出に必要なスケーラブルで頑強な自然言語解析技術、③統合分析に必要な複数データソース間の関係性の発見技術、④ソーシャルデータの収集・処理も含めた並列可視化技術の研究・開発、を主なテーマとしている。