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コミュニティ・セントリック・システム研究センター

学術的背景

生活の質(QOL)とコミュニティの質(QOC)をともに高めるための
ソーシャルロボティクスとソーシャルビッグデータに関する研究開発を推進します

研究センター長 山口 亨
研究センター長 久保田 直行
東京都立大学大学院
システムデザイン研究科
機械システム工学域
教授 博士(工学)

国内外を問わず、急速に進む少子超高齢化や深刻な労働力不足など、生活環境や社会の構造も大きく変化し、様々な点において地域格差が拡大するなか、「地域コミュニティ」の活性化が喫緊の課題になっています。特に、東京都が直面している大きな課題に「防災」や「高齢者福祉・介護」があり、いずれも対策のキーワードは、ソーシャルコミュニケーションと言われています。本研究センターでは、コミュニティを中心に捉えたシステム化のために、ロボット技術、情報通信技術、知能化技術、計測制御技術の利活用に基づく「ソーシャルロボティクス」と「ソーシャルビッグデータ」に関する研究開発を推進しています。ソーシャルロボティクスに関する研究は、ビッグデータの収集や情報支援のためのマルチモーダルインタフェースを対象に、ソーシャルビッグデータに関する研究では、ビッグデータの解析・学習結果の活用のための方法論を扱っています。工学的目標として、QOLとQOCの相乗的な改善を目指し、QOLの観点から(1)療育/発達支援、(2)見守り/健康促進、(3)生涯学習を支援するための方法論の確立とソーシャルロボットに関する研究開発の他、(4)コミュニティの活性化を目指したワークショップの開催や地域活性化のための情報支援に関する研究開発、これらの支援を通してQOCの観点から広い意味での「インクルーシブソサイエティ(共生社会、力強い地域社会)」の実現を中心的な課題として捉えた研究開発を推進します。また、科学的目標として、コミュニティを構築するための社会的コミュニケーションの構成論的理解を目指すとともに、ソーシャルビッグデータを扱うための情報抽出・機械学習・情報推薦アルゴリズムの確立及び体系化を行います。また、QOCの向上にともない、より良いコミュニティに所属することが、QOLの向上にも繋がりますので、ヒューマン・セントリック・システムとコミュニティ・セントリック・システム間のミクロ-マクロループに関する検討を多角的な観点から行い、コミュニティの活性化に繋げていきます。

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QOLの改善からQOCの改善へと展開するインクルーシブソサイエティに関する研究開発