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島嶼火山・都市災害研究センター

センターの先進性

日本国内では111の活火山があり、そのうち一割をこえる14、海底火山を含めると21もの活火山が東京都に存在している。そのうち居住者を有する火山島は8つにもなる。本研究センターは、火山を有する地方自治体に設置された公立大学の組織として、火山とその防災に関する総合的研究を進める唯一のものである。東京都の関係機関や市町村に対して専門的視点から火山災害軽減のための情報提供することが可能となる。

火山災害の軽減には、インフラの保守と直接住民と対峙する自治体が、火山についての知識が集積された大学等の研究・教育機関と密接に連携することが必須である。本校にはこれまで伊豆諸島をフィールドとしての自然史(地形・地質・火山・植生・動物)や歴史・文化を研究テーマにして評価を得てきた教員が多数在籍するため、様々な専門的視点から火山災害研究における総合的なアプローチを期待できる。火山噴火現象そのものを解明する地形・地質学的な基礎研究をはじめ、数値地形学・GIS・リモートセンシング的手法導入による噴火時および噴火前後の火山のモニター、火山体内部構造の可視化、火山災害がもたらす経済被害とその空間的波及の推定、火山灰を利用したコンクリートの開発、噴火の生態系への影響とその回復過程、人間工学の観点からの災害対策、災害リテラシープログラム構築といった多角的な貢献が期待でき、近い未来に起こり得る火山災害での有用性は計り知れない。