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子どもの貧困のフロンティア定例学術研究会とは
『日本の「貧困学」を立ち上げる』
近年さまざまな学術分野において「貧困」に焦点をあてる研究が増加しています。社会福祉、経済、社会、教育、公衆衛生、医学、心理、犯罪などの学術分野において貧困や格差といった社会経済要因が分析に欠かせない説明要因の一つとして認識されるようになったからです。しかし、私たちは、同じ「定義」で貧困を語っているでしょうか?自分の学術領域以外で貧困を扱った研究成果を知っているでしょうか?
東京都立大学 子ども・若者貧困研究センターでは、「子どもの貧困」に関するさまざまな学術分野の最新の研究を紹介し、学術分野の垣根を超えた研究交流を目指して、定期的な研究会を行っていきます。
多種・多様な学術分野の研究者・院生・学生・その他子どもの貧困について学びたい方の参加をお待ちしております。
これまでに開催された研究会
回 | 日 | 報告タイトル | 報告者 | 実施場所 | 参加人数 |
第1回 | 2018/4/25 | ”Developing Deprivation Index for Children taking into account of Adaptive Preferences” (適応的選好形成を考慮した子どもの剥奪指標の開発) | 阿部 彩 (首都大学東京人文社会学部教授/子ども・若者貧困研究センター長) |
首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス | 34 |
第2回 | 2018/6/27 | 1.「高校生のアルバイト就労―貧困とジェンダーの視点から」 2.「高校生とその親の教育期待―ジェンダーと貧困の交絡の視点から」 |
1.大石 亜希子 (千葉大学法政経学部教授) 2.川口 遼 (子ども・若者貧困研究センター特任研究員) |
首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 43 |
第3回 | 2018/7/25 | 「シングルマザーへの職業能力開発事業ー利用状況と効果の測定」 | 周 燕飛 (労働政策研究・研修機構主任研究員) |
首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 38 |
第4回 | 2019/9/19 | 1.「親の社会経済状況が乳幼児の1歳半までの体重増加不良に及ぼす影響」 2.「3歳以上で保育園・幼稚園に入園していない子どもの社会・身体的背景要因の分析」 |
1.可知 悠子 (北里大学医学部公衆衛生学 講師) 2.加藤承彦 (国立成育医療研究センター社会医学研究部 室長) |
首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 46 |
第5回 | 2018/9/24 | 1.“Child Poverty in Australia: Examining the Impact of Different Approaches and Measures” 2.” Material well-being, quality of relationships and problem behaviours of Hong Kong children” |
1.Dr. Yuvisthi Naidoo (University of New South Wales, Australia) 2.Dr. Maggie Lau (Lingnan University, Hong Kong) |
首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス | 16 |
第6回 | 2018/10/15 | 「住宅費の負担と子どものウェルビーイング」 | 小田川 華子 (首都大学東京人文社会学部客員教授) |
首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 29 |
第7回 | 2018/11/28 | 「少年院からみる非行少年・少女の家庭的背景」 | 小山 浩紀 (法務省法務総合研究所) |
首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス | 39 |
第8回 | 2018/12/19 | 「ひとり親家庭の子どものウェルビーイング:母子世帯と父子世帯、離別・死別の比較」 | 藤原 翔 (東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センター准教授) |
首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 58 |
第9回 | 2019/1/23 | 1.「不登校の規定要因」(仮題) 2.「貧困世帯の不登校とレジリエンス」 |
1.池本 駿(慶應義塾大学大学院) 2.梶原 豪人(首都大学東京大学院) |
首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 48 |
第10回 | 2019/2/27 | 「メンタリング理論とその日本への適用可能性」 | 渡辺 かよ子 (愛知淑徳大学文学部教育学科 教授) |
首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 50 |
第11回 | 2019/3/11 | ・「アメリカにおける貧困地理的分布の変化:セーフティーネットに対する傾向と対策」 ・「日本におけるシングルマザーの地域分布について」 ・「アメリカにおける資力調査と低所得勤労世帯」 ・.「アメリカにおける住宅扶助と子どもの発達」 ・「 日本における子ども貧困対策:金銭的支援を中心に」 ・「よりよい貧困対策のための政府統計データの活用」 |
Scott ALLARD (University of Washington) 安部 由起子(北海道大学) Jennifer ROMICH (University of Washington) Yumiko ARATANI (Columbia University) 阿部 彩(首都大学東京) |
清澄庭園 大正記念館 | 93 |
第12回 | 2019/4/16 | 「給食の歴史:貧困の観点から」 | 藤原 辰史(京都大学人文科学研究所 准教授) | 首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 49 |
第13回 | 2019/5/27 | 「家庭の生活困難度と子どもの内在化型問題行動:子どもの仲間関係と自尊感情によるプロセスモデルの検討」 | 酒井 厚(首都大学東京人文学部 准教授) | 首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 50 |
第14回 | 2019/6/25 | 「日本の児童手当制度の不思議」 | 北 明美(福井県立大学看護福祉学部 教授) | 首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス | 29 |
第15回 | 2019/8/2 | 「貧困史からみた日本の近世と現代」 | 木下 光生(奈良大学文学部 教授) | 首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 38 |
第16回 | 2019/9/27 | 「子どもの貧困対策における「学習支援によるケア」-理論、政策、実証分析から- | 松村 智史(首都大学東京大学院 博士後期課程) | 首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 63 |
第17回 | 2019/10/23 | 「小一の壁にみる母親のワークライフコンフリクト」 | 内藤 朋枝(首都大学東京 子ども・若者貧困研究センター研究員) | 首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 30 |
第18回 | 2019/11/7 | 「子どもの貧困対策法改正の学術的インパクト:当事者としての子ども・若者の意見表明と最善の利益をめぐって」 | 末冨 芳(日本大学文理学部 教授) | 首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス | 58 |
第19回 | 2019/12/17 | 「女性間の階層格差と未婚化―その現状と展望」 | 脇田 彩(首都大学東京 都市環境学部 助教) | 首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 40 |
第20回 | 2020/1/22 | 「大人になってからの親子関係:貧困層は本当に親とも疎遠なのか?」 | 阿部 彩(首都大学東京 人文学部 教授) | 首都大学東京 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 59 |
第21回 | 中止 | 「家族問題の輻湊としての児童虐待:支援の課題」 | 田中 理恵(山口大学教育学部 准教授) | ||
公開シンポジウム | 2020/9/3 | 児童虐待への文理融合アプローチ −世帯の貧困、おやこの支援に着目して− | 阿部彩(東京都立大学) 加藤承彦/国立成育医療センター 黒田公美/理化学研究所 白石優子/理化学研究所 阿部正浩/中央大学 宮島清/日本社会事業大学 山縣然太朗(山梨大学大学院総合研究部医学域) |
ZOOMウェビナー開催 | 109 |
第22回 | 2020/11/30 | 高校生のアルバイト就労と世帯の家計状況 | 川口遼(子ども・若者貧困研究センター) | ZOOMミーティング | 68 |
第23回 | 2020/12/21 | 外国につながる子どもの貧困と多文化共生施策の課題 | 塩原良和(慶応義塾大学法学部 教授) | ZOOMミーティング | 77 |
第24回 | 2021/1/27 | 「子どもの貧困実態調査」の研究 | 梶原 豪人・近藤 天之・湯 承晨(東京都立大学大学院) | ZOOMミーティング | 121 |
第25回 | 2021/2/27 | 「子どもの貧困とチームアプローチ~教育現場における取組と教員・教育支援者養成の視点から~ | 入江 優子(東京学芸大学 教育インキュベーションセンター 准教授) | ZOOMミーティング | 89 |
公開シンポジウム | 2021/3/5 | 自治体調査データを掘り起こすーEBPM・政策研究の可能性と課題ー | 森田 朗(津田塾大学総合政策学部教授/RISTEXセンター長) 平本健二(内閣官房政府CIO上席補佐官) 川口遼(東京都立大学子ども・若者貧困研究センター) 伊藤由希子(津田塾大学総合政策学部教授) 三輪 哲(東京大学社会科学研究所附属データアーカイブ研究センター 広島県職員 阿部彩(東京都立大学子ども・若者貧困研究センター |
ZOOMウェビナー開催 | 47 |
第26回 | 2021/4/23 | 「外国につながる子どもの貧困ー子どもの生活実態調査からの分析」 | 山本 直子 (東京都立大学子ども・若者貧困研究センター 特任研究員) コメンテーター:丹野 清人(東京都立大学人文科学研究科教授) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 99 |
第27回 | 2021/5/27 | 「高校生のアルバイト就労と世帯の家計状況」 | 梶原 豪人 (東京都立大学大学院 博士課程) コメンテーター:酒井 厚(東京都立大学人文科学研究科教授) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 84 |
第28回 | 2021/6/24 | 「民亊執行法の改正と養育費ー子どもの貧困と民亊ルールの関係について」 | 山本 翔 (弁護士) |
ZOOMウェビナー開催 | 41 |
第29回 | 2021/8/25 | 「新型コロナウイルス感染症流行下における子ども食堂の運営実態と役割~全国の自治体と子ども食堂へのアンケート調査より~」 | 可知 悠子 (北里大学医学部講師) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 236 |
第30回 | 2021/9/29 | 「養育費・面会交流の取り決めの実情と課題」 | 大石亜希子 (千葉大学大学院社会科学研究院教授) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 82 |
第31回 | 2021/10/27 | 「子どもの貧困対策における学習支援事業:利用者の特性の分析」 | 阿部 彩 (東京都立大学教授/子ども・若者貧困研究センター長) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 124 |
第32回 | 2022/1/26 | 「子どもと学校教育:切れ目のない包括的な支援とは」 | 酒井 朗 (上智大学総合人兼科学部教授) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 109 |
公開シンポジウム | 2022/2/18 | 「コロナ感染症拡大の子どもへの影響」 | 阿部彩・山本直子・梶原豪人・松原祥・自治体(沖縄県、高知県黒潮町、大田区・世田谷区) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 58 |
第33回 | 2022/6/29 | 「生活困難層の教育社会学」 | 山田哲也(一橋大学社会学部 教授)・松田洋介(大東文化大学文学部 教授)・小澤浩明(東洋大学社会学部 教授) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 195 |
第34回 | 2022/7/29 | 「教育格差の実態とメカニズム」 | 松岡亮二 (龍谷大学社会学部 准教授) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 99 |
第35回 | 2022/8/31 | 「日本における高校生の学力と世帯の社会経済的地位:機械学習による実証分析」 | Oleksandr Movshuk(富山大学 教授) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 62 |
第36回 | 2022/9/30 | 「マタニティハラスメントと関連する職場環境要因について」 | 堀口涼子 (東京都立大学 子ども・若者貧困研究センター 特任研究員) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 47 |
第37回 | 2022/10/31 | 「エンパワメントスクール」で就労・教育・福祉を繋ぐ―大阪府「定 着支援事業」の取り組み 趣旨説明 大阪府「定着支援事業」の生成―政策形成過程は政策内容にどう影響したか 大阪府「定着支援事業」から見る高卒就職後の課題 エンパワメントスクールにおける教育実践の概観と課題 ―教育・就労・福祉の論理が交錯する場として |
眞弓(田中)真秀先生(大阪教育大学) 筒井 美紀先生(法政大学) 御旅屋 達先生(立命館大学) 居神 浩先生(神戸国際大学) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 82 |
公開シンポジウム | 2022/12/16 | 1.「北海道調査から見えるもの」 2.「都内の子どもの生活困難の地域分析」 3.「愛知子ども調査の結果・提言を踏まえた5か年の施策・事業の取組状況からの示唆」 4.「大阪調査からの展開~見えない課題の可視化とその対応策」 5.「貧困からどう子どもの健康を守るか」 6.「子どもの貧困が集中する沖縄県調査から見えるもの」 |
松本伊智朗(北海道大学) 山本直子(東洋英和女学院大学) 後藤澄江(日本福祉大学) 山野則子(大阪公立大学) 藤原武男(東京医科歯科大学) 山野良一(沖縄大学) モデレーター 黒河昭雄(神奈川県立保健福祉大学) |
全国教育文化会館 (エデュカス東京) | 71 |
第38回 | 2023/3/22 | 「児童家庭支援センターの専門性と役割の明確化に関する研究」 | 堀口 康太 (白百合女子大学 発達心理学科 講師) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 58 |
第39回 | 2023/5/10 | 「生活保護世帯の高校生の学校生活への定着に関する研究」 | 三浦 芳恵 (東京都立大学 子ども・若者貧困研究センター 特任研究員) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 62 |
第40回 | 2023/7/31 | 「教師の職業規範と貧困概念の社会学」 | 栗原 和樹 (東京都立大学 子ども・若者貧困研究センター 特任研究員) |
東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 82 |
第41回 | 2023/9/29 | 「恋愛格差:全国調査の統計分析からわかったこと」 | 小林盾(成蹊大学文学部教授,社会調査研究所所長) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 42 |
第42回 | 2023/11/24 | 「『貧困の計量政治経済史』の試みと分析結果」 | 安中 進(弘前大学 人文社会科学部 助教) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 32 |
第43回 | 2024/3/14 | 「困窮・孤立する若者の居住支援ニーズと対応施策の検討-中間支援から見える課題-」 | 小田川華子(公益社団法人ユニバーサル志縁センター事務局長/東京都立大学客員研究員) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 63 |
第44回 | 2024/5/27 | 「被虐待児の視点からみる児童虐待対応制度の評価と子どもの権利」 | 根岸弓(東京都立大学人文社会学部人間社会学科助教) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 65 |
第45回 | 2024/9/18 | 「親の養育行動と子どものキャリア形成に関する研究」 | 平田裕美(東京都立大学人文社会学部人間社会学科特任教授) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 41 |
第46回 | 2024/11/27 | 「保育所における与薬の実態と薬が関わる課題~薬局薬剤師による支援から 多職種による支援・連携の可能性へ~」 |
柳奈津代(東京都立大学人文社会学部人間社会学科特任教授) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 27 |
第47回 | 2024/1/30 | 「子どもは現在もコロナ禍の最前線にいる:子どものコロナ禍後遺症と発達困難・リスクの最新動向」 | 能田昴(秋田大学教育文化学部子ども発達・特別支援講座専任講師) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 38 |
第48回 | 2025/6/18 | 「農業体験学習はどのように学校において「望ましい」教育実践とされるのか」 | 渡邉綾(東京都立大学子ども・若者貧困研究センター 特任研究員) | 東京都立大学 オープンユニバーシティ飯田橋キャンパス | 35 |